Japanische Klassiker mit Furigana
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さるかにかっせん
日本の神話と十大昔話
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の神話と十大昔話 (さるかにかっせん) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.605 Zeichen · 76 Bildschirme
くらげのお使い
一
むかし、むかし、海の底に竜王とお后がりっぱな御殿をこしらえて住んでいました。海の中のおさかなというおさかなは、みんな竜王の威勢におそれてその家来になりました。
ある時竜王のお后が、ふとしたことからたいそう重い病気になりました。いろいろに手をつくして、薬という薬をのんでみましたが、ちっとも利きめがありません。そのうちだんだんに体が弱って、今日明日も知れないようなむずかしい容体になりました。
竜王はもう心配で心配で、たまりませんでした。そこでみんなを集めて「いったいどうしたらいいだろう。」と相談をかけました。みんなも「さあ。」と言って顔を見合わせていました。
するとその時はるか下の方からたこの入道が八本足でにょろにょろ出てきて、おそるおそる、
「わたくしは始終陸へ出て、人間やいろいろの陸の獣たちの話も聞いておりますが、何でも猿の生き肝が、こういう時にはいちばん利きめがあるそうでございます。」
と言いました。
「それはどこにある。」
「ここから南の方に猿が島という所がございます。そこには猿がたくさん住んでおりますから、どなたかお使いをおやりになって、猿を一ぴきおつかまえさせになれば、よろしゅうございます。