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Japanische Klassiker mit Furigana

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いも

日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)

佐左木 俊郎

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二) (いも) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.241 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

それに、ぽかぽかと暖くなって沢山掘れそうな日などには、何かの祟りかと思われる程、何処にもかくにも蛇が居て、唯煙草代を損して帰って来ることがあってから、随って、彼とモセ嬶との生活は随分酷めなものであった。

「本当に、蛇こなど、なんだべや、男でけづがって……」

モセ嬶は口癖のように言って貶した。

彼も、山に蛇さえ居なかったならと、どんなに蛇の存在を恨んだか知れない。

彼は雨の降る日に山芋掘りをしたのが原因で、間歇熱に冒されて医者を招んだ。

その医者は、大変に山芋の好きな男であったが、福治爺等は、掘った山芋を、値のよくなるまで、売らずに、溜めて置ける程に、生活にゆとりのある身分ではなかったので、医者に山芋の御馳走をすることは出来なかった。それに、金の出し方も尠なかったので、医者は二度目に招んだ時には来なかった。医者を呼びに行ったモセ嬶はひどく悄気て帰って来た。

「なじょでがす? 爺様の瘧は?」

斯う訊いて、彼女の道伴れになったのは、野山から柴を取って売ったり、蕨を取って売ったりして生活している、あきよ嬶であった。

「なんぼ頼んでも、医者が来てけねえでしさ。」