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Japanische Klassiker mit Furigana

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いも

日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)

佐左木 俊郎

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二) (いも) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.241 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

世間の奴等、俺家の西洋鵞鳥、煉瓦場の松埃で黒くなったのだと思っていやがるからな。松埃で黒くなった松代さんば、地膚がら黒いのだと思ってやがるし……」

「頭が禿げだって知らねえから。」

松代はそう言って平吾の手を撲った。

併し、松代は調戯れながらも彼等の傍を立たなかった。

「本当に、何時まで続くもんだかな? 煉瓦場。――早く止めてくれねえど、本当に困って了うな。桑畠は勿論だども、俺は何時までも鵞鳥が売れねえしさ。松代さんは嫁に行げねえしさ。」

「そんなごとより、俺家では、何時あそごの土地を売られっか、判んねえわ。」

「何処の家でだって同じごった。」

「併し、新平氏、今度はあ容易に廃めねって話だで。」

彼等は、ふざけながらも、真面目に語り合うのだった。

*

煉瓦工場はこれで最早三度目だった。最初は奥羽本線敷設の当時に、鉄板製の低い煙突を幾本も立てて、七年間に亘って黒い煙を流したのだった。そして何町歩かの、最良質の田圃の底が、赤い煉瓦に変えられた。仕事の続いている間、部落の女達は「ぺたぺた敲き」の日傭に出た。職工が煉瓦の型に固めあげた粘土を、崩れないように陽で乾しながら、箆で敲き固めるのだった。