Japanische Klassiker mit Furigana
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テガミ
日本プロレタリア文学集・20 「戦旗」「ナップ」作家集7
小林 多喜二
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・20 「戦旗」「ナップ」作家集7 (テガミ) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.535 Zeichen · 21 Bildschirme
お君はストライキの準備を進めながら、暇を見ては仕事を探して歩いた。この頃では赤ん坊の腹が不気味にふくれて、手と足と頸が細って行き、泣いてばかりいた。――お君は気が気でなかった。――何事があろうと、赤子を死なしてはならないと思った。
資本家は不景気の責任を労働者に転嫁して、首切りをやる。それを安全にやるために、われ/\の前衛を牢獄につないで置くのだ、――今になって見ると、お君にはそのことがよく分った。メリヤス工場でもその手をやっていたのだ。今夫が帰って来てくれたら!
職業紹介所の帰りだった。お君はフト電信柱に、「共産党の公判が又始まるぞ。ストライキとデモで我等の前衛を奪カンせよ!」と書かれているビラを見た。ストライキとデモで……お君は口の中でくりかえして見た……我等の前衛を奪カンせよ。――日本中の工場がみんなその為にストライキを起したら、そうだ、その通りだと思った。お君は不意に走り出した。何かジッとしていられない気持になったのだ。皆の所へ行かなければならないと思った。
「さ、坊や、お父ちゃんが帰ってくるんだよ。お父ちゃんが※(感嘆符二つ、1-8-75)」