Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あるいんばいふにおくるし

日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)

山村 暮鳥

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) (あるいんばいふにおくるし) von 山村 暮鳥 (やまむらぼちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.391 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

窓にて

うらの窓から見ると

すぐ窓下の庭にあるひねくれ曲った一本の木

すっかり葉っぱの落ちつくした

それは大きないちじくの木だ

そこに槇の生垣がある

その外は一めんの野菜畠で

菜っぱや大根が葱もいっしょに青々としている

その上をわたってくる松風や浪の音

朝々のきっぱりした汽船の汽笛

みよ雪のようなけさの大霜を

河向うの篠やぶでは

鵙がひきさかれるような声をして鳴いている

ふたたび裏庭のいちじくの木をみると

いままで自分はきづかなかったが

もうその枝々には

どの枝々のさきにも

みんなおなじように新芽の角がいろづいている

此の氷のような世界につきだした槍の穂先

あのあらしの中から伸びでて

何という強さであろう

此の健康をみろ

此の生の力を

いまこそ自分は自分を信ずる

(『労働文学』一九一九年四月号に発表 『山村暮鳥全集』第一巻を底本)