Japanische Klassiker mit Furigana
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じょきゅう
日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集
細井 和喜蔵
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集 (じょきゅう) von 細井 和喜蔵 (ほそいわきぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.732 Zeichen · 33 Bildschirme
ばゆいような気がしてならなかった。一日じゅう手足を動かし、技術を使って働き通しに働いて僅かに七十銭や一円の賃銀しか与えられない労働婦人に比べて、余りにそれは不当な収入である。始めの程彼女は英語をわきまえぬ自分に、洋食の名前が直ぐ覚えられるかしらんというような心配があったが、それは馬鹿気た程つまらぬ杞憂に終った。何んのことは無いカツレツとカレーライスとビフテキ位おぼえて置けば、殆ど他の料理が出ることは無く、作法も行儀もありはしないのであった。織工でも五十以上英語の名称を記憶せねばならんのに、これはまた余りに容易なわざだった。で彼女は、東京にも指を折る程しか無い本式のレストランを除いては、女給の仕事が低能にでも出来る確信を得た。
登恵子は経済が少し楽になると流石に病床の良人が想われて、毎夜毎夜家をあけることがかわいそうになったので、仮令遅い乍も店がはねてから帰って、責めて寝る時だけでも良人のそばにいて看てやり度いと考えた。そして亀甲亭の主人にその由を話すと、
「では、よく考えて置く。」と言って即座には返事をしない。
バラックの街は騒然として暮れて行った。