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Japanische Klassiker mit Furigana

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あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

Lesen Sie 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.771 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

ひ、稲葉には暇乞もせず、ひそかに小谷へ帰り、赤尾美作守、中島日向守に就て勘当免許あらんことを願ひしに、久政きかず。殊に稲葉が家にかくまはれしものなれば、いよ/\疑心なきにあらずとて用ひられざりしかば、両人様々に証拠をとりて詫言申せしゆゑ、久政も黙止しがたく、然らばとて免許ありて差置かれけるに、此間信長陣替の時丁野若狭守と共に討つて出で合戦し、織田勢あまた討捕りしかども却て、丁野も半助も久政のにくみを受けながら、遠藤喜右衛門が能く取りなしけるに依て、久政も漸く思返し、此頃は傍近く出勤しけるにより、今日評定の席へも差加へられたり。然るに長政の軍慮を承り、御存じの如く某は三ヶ年濃州に罷在りて信長の処置を見覚えて候ふが、心のはやきこと猿猴の梢を伝ふ如き振舞に候へば三田村まで御陣替あらば必ずその手当を仕り候ふべし。若し総掛りに軍し給はゞ味方難渋仕り候はんか、今暫時敵の様を御覧ありて然るべきかと申しけるに、長政宣ふ様、横山の城の軍急なれば、其儘に見合せがたし。敵の出で来るを恐れては勿々軍はなるまじ、その上に延々とせば、横山終に攻落さるべし。但し此ほかに横山を援けん術あるべきや。