Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Lesen Sie 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.771 Zeichen · 313 Bildschirme
て部下と共に討死した。
この頃両軍の後備は全部前線に出て一人の戦わざる者もなく、両軍二万の甲冑武者が八幡原にみちみちて切り結び突きあった。壮観である。信玄の嫡子、太郎義信は時に二十四歳、武田菱の金具竜頭の兜を冠り、紫裾濃の鎧を着、青毛の駿馬に跨って旗本をたすけて、奮戦したことは有名である。その際初鹿野源五郎忠次は主君義信を掩護して馬前に討死した。越軍の竜字の旗は、いよいよ朝風の中に進出して来る。
甲軍の旗色次第に悪く、信玄牀几の辺りに居た直属の部下も各自信玄を離れて戦うにいたり、牀几近くには二三近習のものが止ったにすぎない。しかし動ぜざること山の如き信玄は牀几に腰をおろして、冷静な指揮をつづけていた。
信玄は黒糸縅しの鎧の上に緋の法衣をはおり、明珍信家の名作諏訪法性の兜をかむり、後刻の勝利を期待して味方の諸勢をはげましていた。時に年四十一歳。
この日、越の主将上杉輝虎(本当はまだ政虎)は紺糸縅の鎧に、萌黄緞子の胴肩衣をつけ、金の星兜の上を立烏帽子白妙の練絹を以て行人包になし、二尺四寸五分順慶長光の太刀を抜き放ち、放生月毛と名づくる名馬に跨り、摩利支天の再来を思わせる恰好をしていた。