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Japanische Klassiker mit Furigana

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にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.032 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

父上や母上に迷惑をかけるのは申しわけないが、恐らく自分のこの気持をお怒りなさりはしないだろう。

彼は彼なりにこれだけの思案をした。そしてその後、父と母の前で正直に、「芝方との縁談を取消して下さい」といった。父は黙っていたが、母親の驚きは大きかった。そして彼がその代りに八重を娶りたいと云ったとき、なお女の顔色は蒼くなった。

「芝方殿へは私がまいって事情を述べ、詫びも致します、鹿島さんへも私から話します。父上にはお口はお利かせ申しません」平三郎は、珍しくはきはきといった、「……私が初めてのおねだりです、御迷惑はよく承知しておりますが、どうか許して頂きとうございます」

ながい沈黙が続いた。息子には父母の心がわかるし、両親には息子の気持が手に取るようだった。親子の間に関する限りは、いささかも思慮考慮すべきものはない、しかしそれだけで済まぬものが多かった、いや寧ろ余りに多すぎるくらいだった。

「一応これは困ったな」新五兵衛がやがてそういった、「……しかし、なんとか穏やかにおさめるように考えよう、鹿島や芝方はおまえがゆくことはない、おれから話しするが、八重を入れるということがな」