Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.032 Zeichen · 22 Bildschirme
四
「わたくしが悪かったのでございます、八重を付けましたことが」なお女はふるえ声でそういった、「……あれを付けさえ致しませんでしたら、こんなことにはなりませんでしたろうに」
「誰が悪いかということはない、どちらかといえばみんなが善良だったからだ、八重もよい人間だし、平三郎の気持も濁りがなくていい、おまえが八重を付けたのも我子を信じたからだろう、誰も悪くはないのだ、ただ問題が芝方のほうへ承諾を与えた後に起ったことと、八重が召使だという点が不仕合せなのだ」
四
「しかし、それとても不可能なほど困難ではないだろう」けれど新五兵衛の眼には、明らかに困惑の色があった、「……そして平三郎、おまえ八重を娶るという気持に間違いはないだろうな」
「間違いはないと信じますが」
「八重のほうはどうなのだ」
「それはわたくしから訊きましょう」
なお女がそういった、「……あれにいなやはないでしょうけれど、でもそれは芝方さまのほうが済んでからで宜しいと存じますけれど……」
「八重には私が訊きます」平三郎はきっぱりそう云った、「……今朝ちょっとそう申してありますし私から訊ねるほうがよいと思いますから、そして父上、これはやっぱり、なにより先にたしかめるべきことではないでしょうか」