Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にほんせいしんしけんきゅう

日本精神史研究

和辻 哲郎

Lesen Sie 日本精神史研究 (にほんせいしんしけんきゅう) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 208.277 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

斉信がある時「そぞろなる虚言」を聞いて彼女をひどくののしったことがある。「どうしてあんなやつを人と思ったろう」とさえ人前で言ったというのである。が、それを伝聞した彼女は、「実ならばこそあらめ、おのづから聞きなほし給ひてん」と言って、弁解しようともせず、ただ笑っていた。斉信はこの後、黒戸(主上の御室)の方へ行く時など、彼女の声がすれば袖で顔をかくして反感を見せる。しかし彼女は、「とかくも言はず、見いれで」過した。ある春雨の日、斉信は「御物忌」にこもってアンニュイに苦しめられながら、こんな日には彼女と話がしたいという気持ちになる。「何か言ってやろうか」などという。それを彼女に伝えるものがある。彼女は「まさか」と言って取り合わない。その日彼女は、一日じゅう自分の私室(下局)にこもっていて、夜になって御殿へ行く。長押の下に火を寄せて「篇つぎ」の遊びをやっていた女房たちは、彼女を見ると、「ああ嬉しい、早くいらっしゃい」などと言って歓迎するが、しかし中宮がもう寝室にはいっていられるので、彼女は「すさまじき心地」がして「来なければよかった」と悔いながら火鉢の側を離れない。