Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
Lesen Sie 日本精神史研究 (にほんせいしんしけんきゅう) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 208.277 Zeichen · 415 Bildschirme
あるいは七月の、「よろづの所あけながら夜をあかす」ころの、有り明けの情調を、後朝の女と男とによって描いているごとき、――女は情人の去ったあと、「いとつややかなる板の端近う、鮮やかなる畳一枚、かりそめにうち敷」いたところに、「三尺の几帳、奥のかたに押し遣」って、うす紫の裏の濃い着物を「かしらこめて、ひき着て」寝ている。「香染の単衣、紅の濃かなる生絹の袴の、腰いと長く、衣の下よりひかれたるも、まだ解けながらなめり。」側には長い髪がうねうねと波うつ。男は他の女のもとより帰るさ、濃い霧のなかを、霧に湿った衣を肌ぬぎにしつつ鬢の毛を乱して、しどけない姿で、歌を口ずさみながら通りかかるのである。見ると格子があけてある。立ちよって簾を少しあけてのぞく。女は人のけはいに衣の間から見ると、男が微笑みながら長押に押しかかっている。恥ずかしい人ではないが、打ちとける仲でもないのに、見られて悔しいと思う。男は、「こよなき名残りの御朝寝かな」と簾のうちに半ば体を入れる。女は、「露より先に起きける人の、(手紙の来ぬ)もどかしさに」と答える(春曙抄本、こころゆくものの末尾。「朝寝」