Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 13.809 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

私の目にうつるすべてのもののそばにある木々の葉ずれも、空にある雲の走るのもみんなが私と同じたのしい歌をうたい、おどった足つきで居て、私が手をだしたら一緒におどって呉れはしまいかと思われるほど、私の心はたのしかった。家に入ると皆おきて居た。にこやかなおだやかな朝食をすませた。小さい弟がすずめがおや鳥がひなにこうしてたべさせるんだと云って私に目をつぶらせて小さい細い白い箸の先にしこたまからしをぬりつけて口中にぬってくれた。私は、どんなに見っともないかっこうだろうと思いながらもくしゃみをし涙をながさないわけにはいかなかった。けれどもそれさえも私はこの上なくうれしかったのでくしゃみをして涙をながす間におなかをおさえて男のような大きな声で笑いつづけた。間もなく、しずかなゆるやかな光線の流れ込む部屋に入って鉛筆をとった。二時間ばかり算術をした。本をよんだ。世間知らずな若い人達の詩と文章とを……、

これ等の本をよむ間、私は切りこの可愛いガラスのうつわの中から、銀紙につつまれたチョコレートをかみながらよんで居た。

紙の間にもチョコレートの香の中にもうれしさはとけこんで居た。