Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうしゅん

早春

豊島 与志雄

Lesen Sie 早春 (そうしゅん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.457 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

そこの、老夫人が体が弱く、人手も足りないので、暫くの間、梅子が手伝いに行っていた。小間使というところか。そして昨年の秋、夫人は梅子を連れて、伊豆の湯ヶ島にちょっと保養に出かけた。そこの族館の主人と懇意なのだ。すると、あとから貞夫がやって来た。貞夫は馬が好きで、近くに乗馬を一頭見つけだし、天城山麓を乗り廻した。或る日、その馬が狂奔した。低空を飛んでた飛行機に驚いたのか、走り去った数台のトラックに慴えたのか、道を横切った鼬に化かされたのか、とにかく、つっ走った。道の真中で貞夫を待ってた梅子は、貞夫が馬を駆けさせてるのだとばかり思った。目近になって、貞夫の様子に気がつき、慌てて避けようとして転んだ。手をすりむいただけですんだ。馬は飛び越して行った。だが、貞夫は落馬して、さらに崖から落ち、可なりの傷を負った。

そういうことで、おれは北川さんの書いた話を思い浮かべた。

――湯ヶ島から帰っても、貞夫は気分がすぐれず、時々病院に通っていた。そのうち、梅子が病気になって、自家へ戻ってきた。気管支肺炎から肋膜までわるくし、高熱を出した。だが幸に、もう殆んどなおりかけている。