Japanische Klassiker mit Furigana
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そうしゅん
早春
豊島 与志雄
Lesen Sie 早春 (そうしゅん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.457 Zeichen · 20 Bildschirme
貞夫から何度か手紙が来たようだった。然し、二人の間に恋愛関係はないらしく、あっても大したものではあるまい。
「それだけのことだ。」と北川さんは話を打ち切った。
「それでまあ、梅の木は植えることにしたよ。樹木は大切にしてやらなければならんからね。」
「妹さんと仲がいいんですか。」とおれは聞いてみた。
「誰と……。」
「その竹中さんですよ。」
「あまり口数は利かず、静かに応対していた。そうして梅子と話してる時は、少しも変ったところは見えないがね。」
「ほんとにいくらかふれてるんですか。」
「それがどうも、確かには分らない。君もちょっと探ってみてくれよ。まだ若いが、君には、民衆の智慧があるだろう。つまり、健全な常識がある筈だ。」
おれは物置小屋の外におり、北川さんは小屋の中にひっこんで、話をしていた。そしておれはへんな気がした。北川さんも少しどうかしてるんじゃないかと思った。
「とにかく、仕事を片付けましょうよ。」
「そうだ、そうだ。」
北川さんは鍬を探しだして来た。おれたちは仕事にかかった。
庭の土は思ったより柔かで、たやすく穴が掘れた。それへ梅の木を据えこむ段になって、竹中さんも立ち上って来て、加勢をした。