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Japanische Klassiker mit Furigana

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はやみみさんじとりものききがき

早耳三次捕物聞書

林 不忘

Lesen Sie 早耳三次捕物聞書 (はやみみさんじとりものききがき) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.050 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「なに? てえと、出たのか。その珊瑚がお藤さんの身柄から出たのか。」

「へえ。」

「ふうむ。それからどうした。」

「それからあっしも呆れて情なくなって、ずうっと口もきかずにいると、お藤は突っ伏したきりでいやしたが、夜中に走って出てとうとう――。」

「いや、お藤さんにかぎってそんな賊を働くなんてことのあるはずはねえが。」

「親分、あ、あんたがそうおっしゃって下さりゃあ、こいつも浮かばれます。」

隅に蒲団を被せてある死人を返り見て、伊助は鼻をすすった。

「しかし伊助どん。」ぴりっとした調子で三次がつづける。「現物が出た以上、それが何よりの証拠だ。やっぱりお藤さんが盗ったものに相違あるめえ。その珊瑚はどうしたえ?」

「番頭が持って帰りやした。」

「のう伊助どん、つかねえことを訊くようだが、お藤さんは月のさわりじゃなかったかな。よくあることよ。月の物のさいちゅうにゃあ婦女はふっと魔が差すもんだ。ま、気が咎めて自滅したんだろ。葬えが肝腎だ。」

三次は立ち上った。そして、気がついたように、

「お藤さんのどこから、珊瑚が出ましたえ?」

「へえ。帯の間から。」

という伊助の返事に、三次は蒲団を捲って、しばらく死人の帯を裏表審べていたが、やがて、つと顔を上げると、