Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.372 Zeichen · 67 Bildschirme
いっぺん死んで、生れ変ろうという彼らしい趣向であった。
いったん心を持ち直せば一時のメソメソしたところはカゲすらも見せない喜兵衛。発心の起りはどうあろうと、葬式のダンドリが陽気で、荒っぽくて、賑やかで、勇ましいこと。準備は年の暮から、木やり音頭と共に着々すすんでいた。
お隣りのシナでは病人の枕元の一番よく見えるところへ棺桶を飾って病床をなぐさめ、お前さんはこの立派な棺桶におさまるのだから心おきなく死になさいよ、と安心を与えてやる。さすがに大陸の風習はノンビリしているが、日本でこんなことをやると、オレの死ぬのを待っていやがるか。オノレ恨めしや。棺桶を蹴とばしてユーレイになってしまう。だから死ぬまでは何食わぬ顔、ただ生命を保つ工夫にこれ努める心底をヒレキしてユーレイ防止に全幅の努力を払わなければならない。
そこで、さア死んだとなると、忙しいな。ここにはじめて、にわかに葬式の準備にかかる。けれども、何様の葬式でも一週間か十日のうちには終らなければならないものであるから、精一パイ準備しても、参会者の頭数やお供え物を差引くと、あとには白木のバラックと賃借りの幕が残るぐらいのものだ。