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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.486 Zeichen · 57 Bildschirme

Aozora Bunko

あなたには大タンテイの天分があるのです」

新十郎は日記帳のその会話のクダリを開くと、一寸一目見ただけで、おかしくて堪らぬ事を思いだすらしく込上げる笑いをせきとめかね、遂にはハンケチを取出して、涙をふく始末だ。平素の彼らしくないフルマイであった。

「目黒にはタケノコを食いたがる天狗がいるんですッて! 実にどうも、あなたという人は……」

こみあげる笑いの苦しさに、新十郎は両手で胸をシッカと抑えた。

「さて、寺島のトンビの天狗の方ですが、女中の言葉はカンタンながら印象的で、むしろ面白すぎるほどではありませんか。この天狗の習慣は珍ですよ。女中がハナレへタケノコメシを運んで行くと、天狗の先生、毎年決ってトンビをきて黙って坐ってるそうですが、火がないハナレなんでしょうかね。蓋しタケノコに対するや、目黒の天狗に負けないぐらい深刻な何かがあるんでしょうか。ですがこの天狗が才川家に於てうける待遇は上等なものではないですね。来る姿も帰る姿も女中にまで問題にされず、女中がタケノコメシをハナレに突ッこんで逃げ去る他には法事のすむ迄彼はただハナレにほッぽりだされているのだそうだから、天狗の身にとっては物騒な話ですよ。