Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.755 Zeichen · 62 Bildschirme
ちゃんとタンポまで調べあげている。土蔵をひッかきまわしたが目ぼしい物もない。すると政子が、久五郎を睨み下して、
「この男はずるい悪党よ。破産して一文ナシだなんて世間には吹聴して、虎の子を肌身はなさず隠しているのよ。探してごらんなさい。身につけていなければ、どこかに隠しているのよ」
周信は逃げようとする久五郎にとびかかり、逆手をとって捩じふせ、妹と二人がかりで着物をはぐと、まさしく腹巻の中に五万円の札束がギッシリつまっていた。
「どうだい。ひどい野郎じゃないか。五万円も身につけて隠していやがる。気がつかなければ持って逃げるツモリだから、狡猾きわまる奴だ。これは政子の慰藉料には不足だが、その一部分にとっておく。何万斤という生糸を買いつける予定にしていたほどだから、人から借りた金にしても、モッと現金を隠していやがるのだろう。実にふざけた奴だ。お前は心当りを探してみよ」
「ええ。そういうインケンな男ですよ。シラッパクレて、コソコソと利口ぶったことをしたがるのよ。もしもそれに私たちが気がつかないと、私たちの後姿に舌をだして嘲笑うのよ」
兄と妹の家宅捜索は真剣そのものだった。