Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.839 Zeichen · 55 Bildschirme
猿の生れぞこないか、山男のように誰の目にも立たないから、この男に目をつけられているのを知りやしませんよ。旦那は主にこの男からきいて女を買ってくるのです。この山男は女を見て歩くのが道楽だから、口銭がタダのように安いせいもあるんでしょうよ」
「その小男は耳が大きいのだね」
「いいえ。耳は当り前ですが、目が真ッ赤でいつもタダれているのです」
的は狂った。サガミ女の手引きをしていたのはクサレ目にまちがいなかった。ガマ六や雨坊主が下曾我へ行くのは彼のためらしい。
「ほかにゼゲンはいないかなア。オレは小男で耳の大きなゼゲンを一人知っているが」
「そんなのはききませんね。もう一人、二十二の好男子がいるにはいますが、そこの花房の湯の隣に質屋があるでしょう。質屋の息子が内職にやってるのです」
「あの質屋はお金持だそうだが息子がゼゲンをやるとはワケがわからないなア」
「息子がゼゲンをアルバイトしてるのを黙って見てるようだからお金がたまるのですよ。ですが、あの息子のはタチがわるくて、山男のように山を渡り歩いて若い娘を見るだけが道楽じゃアないんですよ。色男でしょう。それに女タラシの名人なんだそうですよ。