Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.839 Zeichen · 55 Bildschirme
しかし、勇気をふるい起して、質屋のノレンをくぐった。大きな懐中時計を質におくフリをして色々値ぶみをしてもらって、安いだのもっとならないかと、手間どってみたが、倅は店に現れないし、よびたてて会うだけの都合のよい方法も見当らない。やむを得ず、時計は懐中に再び収めて店をでた。会ったわけではないが、人々の話を綜合したところでは、好男子で、無口で、陰気な男だが、田舎娘や女中などをまるめこむには特別の技能があるという。非常に利口で、全てにつけて考えが行き届いているが、痩せ型で至って非力な男だと人々は云っている。ところが、こうと思いこむと執念深くて、必ずやりとげるような根強い実行力があり、人々に、否、ガマ六のような腕ッ節の強い、世渡りに自信のある老獪な渡世人にまで、怖れられていたという。
この事件がもし他殺とすれば、非常に腕力を必要とする。ガマ六のような腕自慢を一人で倒すには余程の力が必要であろう。
誰の目にも非力であると云われる質屋の倅がガマ六を倒しうるか。彼には欠けた力を補うに足る才の力があるらしい。
けれども、ガマ六のような強力な人物を策によって力に代え、これを殺しうる方法がありうるであろうか。