Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.354 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

ちょうどよい時刻だから寄席へ行って円朝でもきいてこようかと思っている矢さきでしたから」

「毎日、寄席へ行くのかえ」

「いいえ、昨晩はじめて思いついたことです。私は寄席はあんまり好きじゃありません」

「旦那からどんな話がありましたね」

「それは、芳男さんの相続の話でございます。一人娘のアヤさんが胸の病で、聟の話もさしひかえている有様ですから、血のつづいた芳男さんに嫁をもたせて、当家を相続させようという結構なお話でした」

「それは結構な話だったね、それから、どんな話があったかえ」

「いえ、それだけでございます」

「それにしては、奇妙なことがあるものだ。この三行り半は藤兵衛がお前にあてたものに相違ないが、日附もチャンと昨日のことになっているよ」

お槙は顔色を変えて、

「そんなものを、いったい、どこから探しだしたのですか」

「お前の部屋のクズ入れの中からさ」

お槙は涙を指でおさえて、泣いた。

「私はあわれな女でございます。ずいぶん旦那にはつくしたつもりですし、旦那も私を信じて可愛がって下さいました。ですが、花柳地で育った女というものは、とかく堅気のウチでは毛ぎらいされるものと見えます。