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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.970 Zeichen · 48 Bildschirme

Aozora Bunko

御炯眼。先ず、そこから当り始めるのが順序でげす。ヤツガレもチクと同行いたしましょう」

と花廼屋が尤もらしく打ちうなずくから、虎之介も負けていられない。ナニ、バカな、といいながらも、手順を略してドジをふんでは心外であるから、そこで三人づれが、旅行することになった。

昔の女中たちの話からは、殆ど今までに分っている程度のことしか知ることができない。七人いた女中のうち全部はまわらなかったが四人には会った。当時、男の使用人は三人居た。野草のほかには、植木屋が一人、車夫が一人。これだけが庭内に宿をもらっていたのであるが、車夫も植木屋も今は行方が知れないのである。

女中たちの証言で、特に異様なことが一ツあった。新十郎は必ずこう訊くのである。

「奥様と娘のキク子さんは毎月どれぐらいの買物をなさるのだね」

「ハア、よくは存じませんが、時に一軒の店から五千円、一万円等と莫大なものがあったようです。それはまア貴金属類でございます」

「そのツケに書いてある半分ぐらいが万引の品なんだね」

「ハ?」

「奥様とキクさんが万引なさッた品物のことさ」

「ハア。万引でございますか? あの大家の奥様、お嬢様が万引なさる筈はございませんでしょうが」