Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.134 Zeichen · 43 Bildschirme
その姉こそは別離の時にみごもっていたわが子であるに相違ない。なぜなら、梶原は寛永寺で死んだと云い、駒子の父はイタチ組の親分格の望月彦太というではないか。正二郎が寛永寺で死んだというのも、彦太の語ったことであろう。
駒子がわが子でなくて幸せであった。しかし、むごたらしい運命があるものだ。ようやくお久美の居処が分ったと思えば、それは愛する女の口からだ。そして愛する女がお久美の娘であろうとは! お久美はメクラとなって鮫河橋に住み、同じメクラと夫婦になって小さな子供が五人もいるとは! そしてわが子は酒のみバクチ打ちの車夫の女房たるに甘んじてもメクラの母の傍を去りがたく、母の手をひき杖の代りとなっているのだ。
東京には多くの貧民窟があったが、特に代表的なものが三ツ。下谷万年町、芝新網、そして最も人口の多いのが四谷鮫河橋である。鮫河橋は万年町、新網のまた一段下で、家賃などはここが一番安い。三十八銭というのがあったそうだ。これを貧民窟では日割で払うのが定めだから一日に一銭三厘払うわけだが、まず大半はその一銭三厘を支払うことが出来なかったそうだ。貧乏人の子ダクサンとは、貧民窟に於てこれを如実に見ることができる。