Japanische Klassiker mit Furigana
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えいがときかん
映画と季感
中井 正一
Lesen Sie 映画と季感 (えいがときかん) von 中井 正一 (なかいまさかず) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.883 Zeichen · 6 Bildschirme
のない俳句を作るということももちろん当然なことである。
しかし、深く考えてみるならば、俳句に「季」があるということは、ほかのことをいおうとしてそのことを簡単にいい現わすために「季」が必ずいるということをいっているのではあるまいか。
「ああ自分はまさしく、今天地自然と共に生きてここにいる」という深い存在感がなければ、芸術が生まれないということをいいたかったのではあるまいか。
自分が、ここに生きていると、えらそうな顔をしているけれども自分の身体の構造すら、はっきりわかっていないのである。宇宙の大きな動きに対しても何もわかってはいないのである。百合一本の花の構造すら、何一つわかっていないのである。このわかっていない多くのものの中に、何かあるらしいことだけが、われわれには感ぜられているのである。そのことが、百合は美しいということでもある。星が美しいということでもある。またそして自分がいとおしむべきものであるということを知るのである。
今、秋になりつつある。そして、今ほんとうに私は生きているんだろうか。この「あっ」という驚きの感覚なくして、物を見ずして、どうして俳句ができようか。