Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
その時は隠居もかなり激しく怒った様子で、お亀も蒼い顔をしていたというから、その喧嘩がもとでこんな事になったらしいが、どんな喧嘩をしたのか誰も知らねえから見当が付かねえ。なにしろちっとも手がかりがねえので、おれ達ももう諦めてしまった頃へ、この頃になってふと聞き込んだのは、お亀によく肖た女を音羽辺で見かけた者があると云うのだ。そこで、留に云いつけて、この音羽から雑司ヶ谷の辺を探索させると、あいつもさすがに馬鹿じゃあねえ、それからそれへと手をのばして、とうとう其の佐藤の屋敷に忍んでいることを突き留めたのだが、さっきも云う通り、旗本屋敷に巣を食っているので、迂闊に手入れをすることが出来ねえ。しかし斯うなりゃあ生洲の魚だ。遅かれ早かれ、こっちの物よ」
吉五郎は冷えた猪口を飲みほして、自信があるように微笑んでいると、兼松もおなじく得意らしく笑った。
「まったく斯うなりゃあ生洲の魚だ。そのお亀……お近という奴は今まで何処に隠れていたんでしょう。初めから佐藤の屋敷に忍んでいたんでしょうか」
「そうじゃあるめえ」と、吉五郎は頭をふった。「それなら足かけ四年も知れずにいる筈はねえ。