Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
その最中に事が露れて、まあ大難が小難で済みました」
「三八は高見の見物ですか」
「いや、それだから大難が小難と云うので……」と、老人は顔をしかめて云った。「三八は自分も係り合いだから、仲へはいって三十両か五十両でまとめようと骨を折ったのですが、お葉は容易に承知しない。三八も素姓が素姓だから気があらい。もう一つには、万一お葉の口からその秘密を洩らされたら自分の首にも縄が付く一件ですから、油断は出来ない。これがもう少しごた付いていると、三八は度胸を据えて、お葉と銀六を殺してしまう覚悟であったそうです。恐ろしい太鼓持もあったもので……。そんな事にでもなったら何もかもめちゃくちゃで、結局は万事露顕になるのでしたが、そこまで行かずに食い止めたのは仕合わせでした。
しかしここに困った事は、三八を表向きに突き出すと、増村の店に迷惑がかかる。見逃がしてしまうと、わたくしが八丁堀の旦那に済まない。板挟みになって困ったのですが、増村の番頭と相談の上で、お葉の方は三十両で形を付け、八丁堀の坂部さんの方へは番頭同道で相当の物を持参、それでまあ勘弁して貰いました。つまりは一人も怪我人を出さずに済んだわけです。