Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
「わたくしの家へは来ないかもしれませんが、もしや三甚さんの方へでも来るようなことがあると大変だと申して、娘は泣いて騒いで居りますので……」
娘に泣いて騒がれて、お力は三甚の保護を頼みに来たのである。その親心を察しながらも、半七はいったん断わった。
「これが堅気の素人なら、なんとか相談に乗ることもあるが、たとい年は若いにしろ、三甚も一人前の御用聞きだ。科人の仕返しが怖くって、仲間の知恵を借りたなぞと云われちゃあ、世間に対して顔向けが出来ねえ。勿論おまえさんの一料簡で出て来たのだろうが、そんな事をするのは三甚の男を潰すようなものだ。娘の可愛い男に恥を掻かせちゃあいけねえ。第一、三甚にも相当の子分がある筈だ。その子分たちが楯になって、親分のからだを庇ってやるがいいじゃあねえか。他人に頼むことがあるものか」
「それはもう仰しゃる通りでございますが……」と、お力は云いにくそうに答えた。「その子分衆も此の頃は頼りにならないような人が多いので……」
先代の歿後三年のあいだに、古顔の子分が二人もつづけて死んだ。腕利きの子分二、三人は若い親分を見捨ててほかの親分の手に移ってしまった。