Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
おれたちの顔にもかかわることだ」
「へえ」と、千次はいよいよ恐れ入った。
「だが、千次」と、半七は声をやわらげた。「三甚のことはともかくも、牢抜けの金蔵は人相書のまわったお尋ね者だ。おれもこれから踏み込んで探索をしなけりゃあならねえ。何か聞き込んだら教えてくれ。そこらで一杯飲ませるのだが、おれは急ぎの用があるから、まあこれで勘弁して貰おう。骨折り賃は別に出すよ」
さしあたり二歩の金を貰って、千次はよろこんだ。彼は「済みません、済みません」を繰り返して、これからひと働きすると約束して別れた。骨折り賃を貰うばかりでなく、半七らの用を勤めて置けば、後日に何かの便利がある。千次はこれを御縁に、何分お引き立てを願いますなどと云っていた。
千次に別れて、半七はさつきの門口へ引っ返すと、女房のお力は暖簾のあいだから不安らしく表を覗いていた。
四
表向きは千次を叱ったものの、三甚の身延まいりは少し怪しいと半七も思った。さつきへ行ってお力を詮議すると、果たして彼女の指尺で、甚五郎は姿を隠したのである。役目の手前、そんなことは出来ないと、甚五郎も一旦は断わったが、おふくろには勧められ、娘には口説かれて、気の弱い彼は金蔵一件の片付くまで姿を隠すことになったのである。