Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
「むむ、おれも当てがはずれてしまった」と、半七は溜め息をついた。「あいつらの顔をみると、急にお俊を思い出して、こりゃあ占めたと思ったが、他人の空似でやっぱりいけねえ。柳橋を引いてから疱瘡をしたと云えば云うのだが、例の女の顔はきのう今日の疱瘡の痕じゃあねえ。だが、おれ達の商売に諦めは禁物だ。どうだ、帰り道だから回向院前へ廻って、お俊の様子をよそながら見届けようぜ」
お俊は相生町一丁目に住んでいるとすれば、小栗の屋敷から三、四丁を隔てているに過ぎない。何ものかがお俊の首をそこまで運んで行くと云うことがないとは云えない。あばたがあろうが無かろうが、ともかくも一度は探索の必要があると半七は思った。松吉は気のないような顔をして、親分のあとに付いて来た。
「回向院前……。回向院前……」と、半七はひとり言のように繰り返した。
吉良の屋敷跡の松坂町を横に見て、一つ目の橋ぎわへ行き着いて、相生町一丁目のお俊の家をたずねると、それは竹本駒吉という義太夫の女師匠の隣りであると教えてくれた者があった。
「お俊だけに義太夫の師匠の隣りに住んでいるのか。それじゃあ竪川でなくって、堀川だ」