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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

あの箱のなかの古いお面をさがして居りますうちに、二朱銀ひとつ見つけ出しました。大かた御信心の方が納めたのだろうと思いまして、そのままにして一旦は帰りかけましたが、唯今も申す通り、亭主の病気で手元の都合も悪いものですから、これも夜叉神さまがお授け下さるのかも知れないと、手前勝手の理窟をつけまして……。御門前からまた引っ返してまいりまして、亭主の病気が癒りましたら、きっと倍にしてお返し申しますと、心のうちでお詫びを申しながら……。まことに済まないことを致しました」

おぎんは泣き出した。亭主の病気平癒の祈願に来ながら、勝手な理窟をつけて、奉納の金をぬすみ去ろうとは、飛んでもない奴だと兼松も呆れた。しかしそれも浅はかな女の出来心とあれば、深く咎めるにも及ばないが、一体この女の申し立てが嘘か本当か、それさえも好くは判らないのであるから、兼松は油断しなかった。

「勘太。なにしろその箱をぶちまけて検めてみろ。銀のほかに小判が出るかも知れねえ」

勘太は箱のなかの古い面を片端から掴み出すと、果たして箱の底から五枚の小判があらわれた。

「親分、ありましたよ」と、勘太は叫んだ。