Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
四
「はい。幾次郎と申す者でございます」と、治兵衛は答えた。「これがちっと道楽者で、主人の息子を調布の女郎屋へ誘い込みましたのが間違いのもとで、それからあんな事になりましたので、主人に対しても申し訳のない次第でございますが、幾次郎は唯の奉公人でなく、主人の遠縁にあたる者でございますので、まあ、そのままに勤めて居ります」
「幾次郎は幾つでしたね」
「たしか、二十三かと思います。唯今も申す通り、堅気の呉服屋の手代にはちっと不似合いの道楽者で、近所の常盤津の師匠のところへ稽古に行くなぞという噂もございます」
「その幾次郎はお店へも来ることがありますか」
「ときどきには参ります」
それからまだ二つ三つの話をして、治兵衛は帰った。帰る時にも彼は何分お願い申しますと、幾たびか繰り返して頼んで行った。
四
「親分、どうですかね。大抵見当は付きましたか」と、幸次郎は訊いた。
「そう手軽にも行かねえ」と、半七は笑った。「去年の心中一件と、今度の一件と、まるで縁のねえ事か、それとも何かの糸が繋がっているのか、まずそれを考えなけりゃならねえ」
「友蔵の奴が又なにかやったかね」
「おれもそんな事をかんがえたが、若い娘ならばともかくも、やがて四十に手のとどく女房をかどわかすということもあるめえ。