Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
二
寺門前の出来事であるから、高源寺から寺社方へ訴え出て、係り役人の検視を受けたのは云うまでもない。女は縊られて死んだのである。その死体は石地蔵をうしろにして、両足を前に投げ出し、あたかも地蔵を背負ったような形で、荒縄を幾重にも捲き付けてあった。その縄が彼女の首にもかかっていたが、それで絞め殺されたのではなく、すでに絞め殺した死体を運んで来て、縛られ地蔵に縛り付けたものであることは、検視の役人にも推定された。
この場合、女の身もと詮議が第一であるが、高源寺ではそんな女をいっさい知らないと答えた。近所の者もそれらしい女の姿を見かけた事はないと申し立てた。その風俗をみても、江戸の者でないらしい事は判っていた。女は木綿の巾着にちっとばかり小銭を入れているだけで、ほかに証拠となるような品物を身に着けていなかった。死体はひとまず高源寺に預けられて、心あたりの者の申し出を待つほかは無かった。
しかしそれが他殺である以上、唯そのままに捨て置くわけには行かない。八丁堀同心の高見源四郎は半七を呼び付けた。
「高源寺の一件はおめえも薄々聞いているだろうが、寺社の頼みだ。