Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
と、半七は詰問するように云った。
「納所の了哲に番をさせて置いたのですが……」と、僧も面目ないように云った。「その了哲がちょっとほかへ行った隙に……。どうも不思議でなりません」
死骸のことに就いて、お住がとかくにあいまいの返事をしていたのも、死骸紛失の為であると察せられた。女の死骸紛失を発見したのは八ツ(午後二時)過ぎのことで、一応は墓地その他を詮索するやら、寺僧が集まって評議をするやら、うろたえ騒いで時刻を移した末に、所詮どうにも仕様がないから、何かのお咎めを受ける覚悟で寺社方へ訴え出ることに決着した。若い僧はその難儀な使に出て行くところで、眼鼻立ちの清らかな顔を蒼白くしていた。彼は二十一歳で、名は俊乗であると云った。
三
俊乗に別れて、半七らは寺にはいった。高源寺住職の祥慶は六十余歳で、見るから気品の高そうな白髪まじりの眉の長い老僧であった。祥慶は二人を書院に案内させて、丁寧に挨拶した。
「どなたもお役目御苦労に存じます。思いもよらぬ椿事出来、その上に寺中の者共の不調法、なんとも申し訳がござりません」
地蔵を踊らせて賽銭稼ぎをするような山師坊主と、多寡をくくっていた半七らは、すこしく予想がはずれた。