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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

こいつは寝ているあいだに置き去りを食ったのかと、ともかくもこっちへ聞きあわせに来たわけさ。いや、飛んだ大しくじりをやってしまった」

藤次郎とは違って、かれはもう置き去りを覚悟しているらしかった。

「それが大違い、藤さんも今ここへ尋ねて来たんですよ」

お国から委細の話を聞かされて、平七は狐に化かされたような顔をしていた。そこへ藤次郎がまた引っ返して来て、庄五郎の姿はどうしても見付からないと云った。

「今までは二人に置き去りを食ったかと内々は恨んでいたが、平さんがこうしているのを見ると、そうでもないらしい。まさかに庄さん一人で行きゃあしめえ」と、藤次郎も不思議そうに、溜息をついた。

「そうですとも……。内の人ひとりで出かけて行く道理がありませんわ。ほんとうにどうしたんでしょうねえ」

不安がいよいよ募って、お国は泣き声になった。

二

その日の夕方に、鋳掛屋庄五郎の死体が芝浦の沖に浮きあがった。検死の役人が出張って型のごとく取り調べると、庄五郎のからだには何の疵あとも見いだされなかった。死体を投げ込んだのでないことは、彼がしたたかに潮水を飲んでいるのを見ても容易に察せられた。