Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
は五ツ(午後八時)過ぎで夜は真っ暗、文次郎はここらの案内を知らないので、黙って勇二のあとに付いて行くと、鮫洲を通り越して鈴ヶ森の縄手にさしかかる。勇二は草履の鼻緒が切れたと云って、提灯を路ばたに置いて何時までもぐずぐずしているので、文次郎もどうしたのかと覗きに来ると、勇二は不意に手拭を文次郎の首にまき付けて絞め殺そうとしたのが巧く行かない。そこで、今度は隠していた匕首をぬき出して、滅茶苦茶に突いた。それでも相手は侍ですから倒れながらも抜き撃ちの太刀さきが勇二の右の膝にあたったので、勇二も倒れる。文次郎も倒れる。文次郎はそのまま息が絶えてしまったので、勇二は這い起きてその懐中の金を奪い、その上に大小は勿論、煙草入れから鼻紙まで残らず奪い取って、死骸は海へ突き流そうと浪打ちぎわまで引き摺って行くときに、誰かそこへ通りかかったので、勇二はあわてて提灯を吹き消して、怱々に逃げ出しました。
鮫洲のあたりまで引っ返して来て気がつくと、右の膝がしらから血が流れる、疵が痛む。跛足をひきながら金造の家へ転げ込んで、疵を洗って手当てをして、その晩はともかくも寝てしまったが、明くる朝になると疵口がいよいよ痛む。