Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
そのなかでも花鳥と新次郎の罪が重く、花鳥は引き廻しの上で獄門、新次郎は死罪となりました。
その時にこんな話があります。
花鳥の引き廻しが銀座の大通りにさしかかると、大勢の見物が立っている。そのなかに娘義太夫の小勝というのもまじっていました。これも牢内で花鳥のおもちゃになった女ですが、花鳥は馬の上からすぐに眼をつけて、小勝、小勝と声をかけたそうです。そうして、あたしはお前をさんざん可愛がって上げたんだからね、きょうを命日に線香の一本も供えておくれよと、にっこり笑ったので、小勝は蒼くなって怱々に逃げ出したと云います。花鳥は悪い奴だけに、なかなか度胸のすわった女と見えます」
「小左衛門とお節はどうなりました」
「これにもお話があります」と、老人は云った。
「徳次は今の言葉でいえば職務に熱心、早く云えば根のいい男で、三年のうちにはきっと小左衛門を引き挙げてみせると云っていましたが、とうとう見つけ出しましたよ。尤もまぐれあたりのようなものですが……。
花鳥が仕置になったのは天保十三年の五月で、その翌年の五月、ちょうど満一年の後に、徳次は世田ヶ谷の北沢村へ出かけました。