Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
こっちの名が勝次郎というので、それに合わせてお勝などと出たらめのことを云っているのかも知れない。そうなると、勝次郎の不安はいよいよ大きく広がって、そんな女にかかりあっているのは、どうしても我が身の為にならないように思われてならなかった。
そのうちに、柳原堤に怪しい女が出るという世間の噂がだんだん高くなって来るので、勝次郎はそれに対してもまた一種の不安を感じはじめて、逢いびきの場所をどこへか換えようと云い出したが、女はなぜか承知しなかった。年の若い勝次郎は清水山が魔所であるという伝説については、今まで余り多くの注意を払っていなかったが、化け物のような女がこの清水山に執着しているのを考えると、今更のように又いろいろのことが思いあわされて、かれの恐怖は日ましに募るばかりであった。さりとて、宿がえをすることも出来ない、まさか他国へ逃げてゆく訳にも行かない。いっそ思い切って誰かに打ち明けて、その知恵を借りようかと思いながら、それもやはり躊躇して日を送るあいだに、かの山卯の喜平の探検がはじまった。
半七が鑑定した通り、脛に疵もつ彼はわざと強そうなことを云って、喜平と一緒に清水山へゆくことを約束したが、勿論そんな気はないので、山卯のいたずら小僧に百文の銭をやって、仕事場の材木を不意に倒しかけて喜平を嚇そうと企てたので