Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
この喜平次は貧乏旗本の次男で、二十四五になるまで実家の厄介になっていたんですが、武芸はなかなかよく出来るので、行く行くは自分も道場でも開く積りで勉強していた……。ここまでは好かったんですが、ふいと魔がさした。と云うのは、辰公のズウフラ一件です。
岩下左内も悪い弟子を二人持ったのでした。一方の伊太郎は、万一自分たちの不義が露顕したら、日ごろの師匠の気質として捨て置く筈がない。即座に成敗されるに決まっている。いっそ師匠を亡きものにして、お常と末長く添い通そうと考えた。また一方の喜平次は、武芸にかけては此の道場でおれに及ぶ者はない。いっそ師匠を亡き者にして、自分がこの道場を乗っ取ろうと考えた。つまり一方は色、一方は慾、どちらも目ざす相手は師匠の左内で、なんとかして師匠をほろぼす工夫はないかと、お互いに悪事を考えている矢さきに、富士裏の怪談のうわさが立ったのが勿怪の幸い、師匠の左内に取っては飛んだ災難でした」
「そうすると、喜平次と伊太郎はその怪談を利用したわけなんですね」
「うまく師匠をばらしてしまえば、道場を乗っ取った上に、伊太郎からも相当の礼金が貰えるというわけで、喜平次はすっかり悪人になってしまったんです。