Japanische Klassiker mit Furigana
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じげんばくだんきたん
時限爆弾奇譚
海野 十三
Lesen Sie 時限爆弾奇譚 (じげんばくだんきたん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.934 Zeichen · 20 Bildschirme
博士はナイフをひらめかしてぐさりと燻製肉の一片を切り取り、口の中へ放り込んだ。
「いかがでございますな、お味のところは……」
秘書が心配そうに聞いた。もしこれが博士の気に入らないと、博士はまた八つ当りの体たらくとなり、大暴れに暴れまわるに相違ないからであった。
「うん、どうも脂がつよすぎるようじゃ」
博士は、やや物足りない顔である。
そういうときは気をつけないと、突然博士は怒って乱暴を始める虞れがある。秘書はここで博士の機嫌を損じては大変だと思い、なんとか博士の注意力を他へ外らせたいものと考え、
「ええ博士、さっきお電話を拝聴していますと、劉洋行とお話の途中に、何者かお電話を横取りにした者があったようでございますな」
「うん、あれか。あれは、後で気がついたが、シンガポール総督の声じゃった――ううん、もうすこし味が何とかならんものか……」
「で、その何でありますが、そうそう、あの電話中に、長期性時限爆弾の大きさについてのお話がありましたが、極く小なるものに至ってはコンパクトぐらいだそうで……」
「そうだよ。どうもこの味がもう一歩……」
「そこで、何でございますなあ、そのコンパクト型爆弾で、純金でもってお作りになったものがありましたそうで……」