Japanische Klassiker mit Furigana
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あんごうレコードじけん
暗号音盤事件
海野 十三
Lesen Sie 暗号音盤事件 (あんごうレコードじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.583 Zeichen · 24 Bildschirme
「おい白木、宝探しの暗号の鍵とはどんなものか、もっと詳しいことを聞かせろ」
というと、白木は、急いでコップの酒をぐっと呑んで、
「もう別に、附け加えるような新しい説明もないよ。要するに、イギリス政府は、こうなる以前に、早くも本土を喪うことを勘定にいれて、金貨の入った樽を方々の島や海底に隠したり、艦船用の燃料貯蔵槽を方々の海中に沈めたり、重要書類を沢山の潜水艦に積んで、無人島にある秘密の根拠地に避難させたり、移動用の強力な無線電信局を擬装の帆船に据えつけたりしてさ、一旦は本土を喪うとも、やがて又勢をもりかえして、ドイツ軍を圧迫し、本土奪還を企てようとし、そのときに役立つようにと、本土の外の重要地点において用意万端を整えておいたというわけだ。今われわれの関係している暗号の鍵というのも、その本土の外に保管されてある重要機密の一つなのさ。その時号の鍵が、このゼルシー島の、しかもメントール侯の城塞内に隠されていることは、極めて確実なのさ。それをわれわれの手でもって探し出そうというのだ」
白木は、今になって、すこぶる興味ある話を、べらべらと喋り出すのであった。