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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょくていばきん

曲亭馬琴

邦枝 完二

Lesen Sie 曲亭馬琴 (きょくていばきん) von 邦枝 完二 (くにえだかんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.788 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

馬琴を戸口まで送ったまゝ、今までわざと避けていたお菊は、京山に名を呼ばれて、ぬッと丸髷の顔を窺かせた。

「一合お願い申しやす」

「おほゝ、御酒でありんすか」

「左様」

「御酒なら、わたしがお酌しいす。向うのお座敷で飲みなんし」

「そうだ」と、直ぐに京伝は相槌を打った。「馬琴の座ってた後じゃ、酒を飲んでもうまくなかろう。それにおいらは、蔦屋が催促に来ねえうちに、心学早染草の、続きを書かざならねえんだ。飲みたかったら、お菊に酌をさせて、いつまででも飲んでるがいいわな」

そういって立上ろうとした京伝の袂を、京山はしっかり掴んだ。

「兄さん。ちょいと待ってゝおくんなせえ。たった一つ、訊かしてもらいたいことがありやす」

「おめえの酔が醒めた時に、聞かしてやる」

「冗談じゃねえ。あっしゃア酔っちゃ居りやせんよ。――あの馬琴という男より、たしかにあっしの方が、作者は下でげすかい。そいつをここで、はっきり聞かして貰いてえんで。……」

「腹は一つだが、おめえはこの京伝の、義理のある弟だ、出来ることなら、嘘にも下だたアいいたかねえ。が、書いた物を見るまでもなく、おめえと馬琴とじゃ、第一心構えに、大きな違いがありゃアしねえか。