Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げっせかいきょうそうたんけん

月世界競争探検

押川 春浪

Lesen Sie 月世界競争探検 (げっせかいきょうそうたんけん) von 押川 春浪 (おしかわしゅんろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.365 Zeichen · 17 Bildschirme

Aozora Bunko

文彦はそのランプの光で二人の顔をすかし見たが、

「あッ」

といったきり、洋燈をそこに取り落して終った。この様子に東助は吃驚して駆け寄りながら、

「もし若旦那様どうなさりました。もし若旦那様。」

といわれて文彦はようように気を取り直して我に還ったが、再びその人に縋り付いて、

「叔父さん。僕です、文彦です。気を慥かに持って下さい。文彦です。文彦です。」

といいながら抱き起す。

東助も始めてそれと心付いて、

「おお篠山の旦那様でございますか。どうぞ慥りなさって下さい。若旦那様と東助がお迎に上りました。もし、」

と縋り付いて耳元で声をかける。

「薬※(感嘆符二つ、1-8-75) 水を早く※」

「はい。」

と東助がさし出す気付を口に入れて、吸筒の水を呑ませると、今迄息も絶え絶えに唸いていた博士は、ようように眼を開けた。

「叔父さん。お気が付きましたか。文彦です。僕です。」

「おお文彦か。」

「はい。」

「篠山の旦那様! お気がつかれましたか。」

「よく来てくれた。」

と一口言ったが、一時に安心するとともに、今迄張りつめた気も弛んで、再びそこに仆れようとする。

「叔父さん、どうぞ確然して下さい。