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Japanische Klassiker mit Furigana

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みらいのちかせんしゃちょう

未来の地下戦車長

海野 十三

Lesen Sie 未来の地下戦車長 (みらいのちかせんしゃちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.930 Zeichen · 85 Bildschirme

Aozora Bunko

その人間なんとかいうのは、なんだね」

係長さんは、鼻の下の小さい髭をこすりながら、一郎の顔をみた。

「人間地下戦車ですよ」

「人間地下戦車? なんだい、それは……」

係長さんは、目をぱちぱちして、鼻の下をやけにこすった。この係長さんは、わからないことがあると目をぱちぱち、鼻の下をやけにこするくせがある。そうやると、頭がよくなって、理解力が出てくるらしい。

そこで一郎は、けさ、うちの庭で、シャベルをもって、土を掘ったことや、母や弟から、防空壕をつくっているのだと思われたことを話した。

「……人間地下戦車は、だめですね。ほんのぽっちりしか、穴が掘れないのですもの……」

と、一郎が残念そうにいうと、係長さんは「ふーん、それはまあ、そうだろうな」とうなずき、

「だが、岡部。ほんのぽっちりしか掘れなくても、もしもこれを毎日つづけて一年三百六十五日つづけたとしたら、どうだろう。計算してみたまえ」

「計算? 計算するのですか」

「そうだ。技術者というものは、すぐ計算をやってみなければいけない。多分このくらいだろうと、かんだけで見当をつけるのは、よくないことだよ。技術者は、必ず数値のうえに立たなくちゃ」