Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みらいのちかせんしゃちょう

未来の地下戦車長

海野 十三

Lesen Sie 未来の地下戦車長 (みらいのちかせんしゃちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.930 Zeichen · 85 Bildschirme

Aozora Bunko

てくるものだが、さあ本当にこしらえてみよということになると、手をつけるのに、なかなか骨が折れる。

それはそのはずである。実際につくるとなると、車輪一つのことだって、正しい知識が入用になるのだ。錐をつかえばいいと分っていても、しからば、実際にはどんな形の錐にすればいいのか、その錐をうける土のかたさは、どんな抵抗を生じるものであろうか。錐をうごかす動力は、どのくらい入用で、どんなエンジンを使えばいいか等々、かぞえ切れないほどの問題が出てくるのであった。

それだけではない。こっちをたてると、あっちがたたないことがまた問題となる。土をけずる錐は、大きいほどいいわけだが、錐を大きくすると、こんどは地下戦車自身が大きなものになって、地下の孔をくぐることがむずかしく、速度も出なければ、馬力ばかりたくさん要って不経済のようにも思う。こっちをたてて有利にすれば、あっちがたたなくなって不利となるのだ。

「うわーい、いやになっちまうな」

岡部伍長は、線一本引いてない方眼紙の上をにらみつけながら、丸刈のあたまを、やけにガリガリとかいて、寝所へ立った。

寝台へもぐりこんだが、もちろん岡部伍長は、ねむられなかった。