Japanische Klassiker mit Furigana
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みらいのちかせんしゃちょう
未来の地下戦車長
海野 十三
Lesen Sie 未来の地下戦車長 (みらいのちかせんしゃちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.930 Zeichen · 85 Bildschirme
「いや、大丈夫でしょう。あと三十分ぐらいたつと、予定どおり、きっと諸君をおどろかすだろう」
「三十分? そうかね」
それから三十分ばかりすると、一度消えて聞えなくなった地下戦車のエンジンの音が、また聞えだした。
「おや、こっちの方角だぞ」
一行は、後をふりかえった。するとおどろくべし、後方百メートルのところの草原が、むくむくともちあがると見るまに、その下から盛んに土をとばしながら地下戦車の大きな背中が、ぬっとあらわれたのには、一同はおどろき且つよろこんで、思わず声をそろえて、万歳を叫んだのであった。
ああ、ついに実用になる地下戦車が完成したのだ。これこそ、わが機械化部隊の歴史的瞬間であった!
すっかり巨体をあらわした地下戦車の中から、岡部伍長がまっ赤に上気した顔をあらわした。彼は報告のため、加瀬谷少佐の前に駈けつけ、ぴったりと挙手の礼をし、
「岡部伍長外三名、地下戦車第二号を操縦して、地下七百メートルを踏破、只今帰着しました。戦車及び人員、異状なし、おわり」
「おお、よくやった。おれは満足じゃ」
と、少佐は、つと前にすすんで、岡部伍長の手をつよく握った。