Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
すえっこ
末っ子
山本 周五郎
Lesen Sie 末っ子 (すえっこ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.564 Zeichen · 55 Bildschirme
「私は大丈夫です、どうか心配しないで下さい」と平五は云った、「父上の云うとおり、私は古道具屋が性に合ってるんでしょう、今夜はじめて決心しました、私は道具屋になります」
「まあ平五さん、なにを仰しゃるの」
「おちついたらお母さんには知らせます、ではこれで、――」
母の呼ぶ声には構わず、平五は外へとびだした。宵の街をいそぎ足にゆきながら、彼は首を振ったり舌打ちをしたり、また独り言を呟いたりした。彼は自分が云うべきことを云わなかったことでくやしがり、また、云わずにがまんしたことを誇らしく思った。
「おやじのやついいことを云やあがった」と彼は歩きながら呟いた、「あんな気のきいたことが云えるとは知らなかった、あの一と言にはまいったな」
そうだ、弁解することはない。自分の立場を云いたて、おやじをやりこめたところでそれだけのはなしだ。おれのやったことがおれにとって正当だったということは、事実のうえで証拠だてればいい。
「一流の道具屋になってやるぞ」と彼はいさましげに呟いた、「侍だましいもくそもあるもんか、自分の力でそのみちの一流になれば、永代扶持で徒食しているよりよっぽど人間らしいや、へ、いまに証拠をみせてやるから吃驚するな」