Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しゅにっき

朱日記

泉 鏡花

Lesen Sie 朱日記 (しゅにっき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.583 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

「閉込んでおいても風が揺って、吸殻一つも吹飛ばしそうでならん。危いよ、こんな日は。」

とまた一つ灰を浴せた。瞳を返して、壁の黒い、廊下を視め、

「可い塩梅に、そっちからは吹通さんな。」

「でも、貴方様まるで野原でござります。お児達の歩行いた跡は、平一面の足跡でござりまするが。」

「むむ、まるで野原……」

と陰気な顔をして、伸上って透かしながら、

「源助、時に、何、今小児を一人、少し都合があって、お前達の何だ、小使溜へ遣ったっけが、何は、……部屋に居るか。」

「居りまするで、しょんぼりとしましてな。はい、……あの、嬢ちゃん坊ちゃんの事でござりましょう、部屋に居りますでございますよ。」

三

「嬢ちゃん坊ちゃん。」

と先生はちょっと口の裡で繰返したが、直ぐにその意味を知って頷いた。今年九歳になる、校内第一の綺麗な少年、宮浜浪吉といって、名まで優しい。色の白い、髪の美しいので、源助はじめ、嬢ちゃん坊ちゃん、と呼ぶのであろう?……

「しょんぼりしている。小使溜に。」

「時ならぬ時分に、部屋へぼんやりと入って来て、お腹が痛むのかと言うて聞いたでござりますが、雑所先生が小使溜へ行っているように仰有ったとばかりで、悄れ返っておりまする。