Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ザボンのはなのさくころ
杉田久女随筆集
杉田 久女
Lesen Sie 杉田久女随筆集 (ザボンのはなのさくころ) von 杉田 久女 (すぎたひさじょ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.008 Zeichen · 31 Bildschirme
寒風に葱ぬく我に絃歌やめ 久女
向うの料亭からは賑かな絃歌のさざめきが遊蕩気分を漲らしてくる。赤い灯がつく。こなたには寒風にさらされつつ葱をぬき急く女のうら淋しさ暗さ。葱ぬく我に絃歌やめよ! とは、絶えざる環境の圧迫にしいたげられる者の悲痛な叫びである。遊び楽しむ明るい群れと、苦しむ者の対比。之ぞ近代世相の二方面であろう。須可捨焉乎、絃歌やめ等、かかる幽うつ、激しさを何等の修飾なしに投げ出しているところ、近代句としても、之等は、特異な境をよめる句である。
又、近代人は兎角興奮し易い。従って所謂女らしくない中性句、感想解放の句を見る。
風邪ぎみの働らくいやな日向ぼこ みどり
滝見人に水魔狂ひおつ影見しか 静廼
熱の目に太りぼやけぬ鉢金魚 和香女
人憎む我目けはしき秋鏡 ※(「王+爰」、第3水準1-88-18)女
等病的神経、憎み憤り、幻影を奔放に言い現する事は、昔の女流俳人には絶無といってよい位である。大正初期のかな女、より江、兼女、何女らの女らしい句に比しても、前期雑詠の女流達は、女らしさつつましさから一歩、自由な全自我をもて芸術に奉仕している。