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Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかがえり

林芙美子随筆集

林 芙美子

Lesen Sie 林芙美子随筆集 (いなかがえり) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 58.157 Zeichen · 118 Bildschirme

Aozora Bunko

恋愛もいいけれど怖いようなと云うと、その友達は恋愛になまけてしまってはいけない、恋をすれば、仕事も逞ましくなり、躯も元気になるものだと話していた。

その友達の話して行った中、こんな例がある。子供が二人あって、良人に死別した絵を描く若い寡婦が、恋の気持ちを失って来ると、心がだんだん乾いて来て、生活がみじめになって、絵もまずくなり、容貌も衰えて、どうして生きていいのか解らなかったのだけれども、ふとすきな青年をみつけて、その男と仲よくなってしまったら、急に容貌も生々と美しくなり、絵もうまくなり、そうして、何より面白いことには、二人の子供を叱らなくなったと云うことだ。恋愛のない時分は、いつも苛々していて、朝から晩まで子供ばかり叱っていたのだと云う。

道徳の上から律してゆけば、この未亡人の恋愛はどんな風なものなのか、私には解らないけれども、これは可憐な話だとおもう。恋人に逢った翌る日は、てきめんに生活が豊富になると云うのだ。この若い寡婦はまた、その男とは結婚しないと云う約束のもとに二、三年も濃やかな愛情をささげおうていると云うことだが、こんな恋愛は新らしいとは云えないだろうか。